noteへの記事

  1. HOME
  2. ブログ
  3. 代表のBlog
  4. GW明けに退職者が続く会社と、むしろチーム力が上がる会社の決定的な違い
GW明けに退職者が続く会社と、むしろチーム力が上がる会社の決定的な違い

GW明けに退職者が続く会社と、むしろチーム力が上がる会社の決定的な違い

GW明けの朝、デスクに置かれた辞表を見て思うこと

5月の連休明け、オフィスに戻ってきた社員のデスクに封筒が置かれている。開けてみると、やはり退職届。しかも、一人だけではない。「連休中に考えた結果…」という決まり文句とともに、何人もの社員が辞表を提出してくる。

毎年この時期になると、こうした光景を目にする経営者は少なくありません。一方で、同じ連休明けでも「休み明けなのに、なぜかチームの雰囲気が良くなっている」「みんながより前向きに仕事に取り組んでいる」という会社もあります。

この違いは、いったいどこから生まれるのでしょうか。

なぜ、連休明けに退職者が集中するのか

まず、連休明けに退職者が増える理由を構造的に考えてみましょう。長期休暇は、日常の忙しさから離れて「自分の働き方」「会社での立場」「将来への不安」と向き合う時間を与えます。普段は忙しさに紛れて見えない課題が、静かな時間の中で浮き彫りになるのです。

特に年商10億円から50億円規模の中堅企業では、組織の成長期にある分、以下のような課題が顕在化しやすい環境にあります。

  • 急成長による組織体制の歪み
  • 権限と責任の曖昧さ
  • 評価制度の未整備
  • 部門間のコミュニケーション不全
  • 将来のキャリアパスが見えない不安

これらの課題は、忙しい日常業務の中では「まあ、仕方ない」と受け入れてしまいがちです。しかし、連休という「考える時間」を得た社員たちは、改めて自分の現状を客観視し、「このままで良いのだろうか」という疑問を抱くようになります。

退職者が続く会社の共通点

GW明けに退職者が相次ぐ会社には、いくつかの共通した特徴があります。

経営陣と現場の距離感
最も大きな要因の一つは、経営陣と現場の間にある見えない壁です。年商20億円規模で従業員100名を超えてくると、社長が全社員の顔と名前を覚えることも難しくなります。しかし、だからといって現場の声が経営陣に届かない構造になってしまうと、社員は「自分の存在や貢献が見えているのか」という不安を抱えることになります。

成長に追いつかない制度設計
もう一つの特徴は、会社の成長速度に人事制度や組織体制が追いついていないことです。「前はもっとアットホームだった」「昔はもっと自由度があった」という声が聞こえてくる会社は要注意です。成長は喜ばしいことですが、それに伴う組織のアップデートを怠ると、古い体制と新しい規模のギャップに社員が疲弊してしまいます。

「頑張れば何とかなる」文化の限界
創業期から中堅規模まで成長してきた会社では、「気合いと根性で乗り切る」文化が根強く残っていることがあります。しかし、組織が大きくなると個人の頑張りだけでは解決できない構造的な課題が増えてきます。そうした課題に対して「もっと頑張れ」という精神論で対応しようとすると、優秀な人材ほど「この環境では成長できない」と判断して離れていくことになります。

むしろチーム力が上がる会社は何をしているのか

一方で、連休明けにチーム力が向上する会社は、休暇期間を戦略的に活用しています。

「考える時間」を前向きな機会に変える仕組み
こうした会社では、長期休暇前に「この休み中に、自分の仕事について改めて考えてみてください」と積極的に促すことがあります。ただし、単に考えるだけではなく、休み明けにその内容を共有し、会社の方向性とすり合わせる場を設けているのです。

例えば、ある年商30億円の製造業では、GW前に管理職を対象とした「セルフレビューシート」を配布します。「現在の業務で最もやりがいを感じること」「今後挑戦してみたい領域」「会社に対して期待すること」といった項目について、休暇中にじっくり考えてもらい、休み明けに上司との面談で共有するのです。

透明性の高いコミュニケーション設計
チーム力が向上する会社は、情報の透明性を重視しています。会社の方向性、各部門の役割、個人の評価基準などが明確に示されており、社員が「自分の立ち位置」と「将来への道筋」を理解できる環境が整っています。

特に重要なのは、「なぜその判断をしたのか」という意思決定の背景を共有することです。経営判断の理由が分からないと、社員は不安や不信を抱きやすくなります。逆に、判断の背景が理解できれば、たとえ厳しい決断であっても納得感を持って受け入れることができるのです。

個人の成長と会社の成長をリンクさせる視点
最も大きな違いは、個人の成長願望と会社の成長戦略を有機的に結びつけている点です。これは単なる人事制度の問題ではなく、経営戦略の一部として位置づけられています。

社員が「この会社にいることで、自分も成長できる」「自分の成長が会社の成長に直結している」と実感できる環境を作ることで、休暇中の振り返りが「転職を考える時間」ではなく「より良い働き方を考える時間」に変わるのです。

ブランディングの視点から見た「選ばれる会社」への転換

この違いを別の角度から見ると、実は会社のブランディングの問題でもあります。退職者が続く会社は「働く場所」としてのブランド価値が曖昧になっているケースが多いのです。

「うちの会社で働く意味は何か」「他社では得られない価値は何か」「この会社にいることで、どんな未来が描けるのか」—こうした問いに対する明確な答えを持てない会社は、社員にとって「代替可能な職場」になってしまいます。

逆に、チーム力が向上する会社は、「働く場所としての独自価値」を明確に定義し、それを社員に伝え続けています。これは単なる福利厚生や給与の話ではなく、「この会社で働くことの意味」を明確化することです。

明日からできる「休み明けのチーム力向上」施策

では、既に連休が明けてしまった今、何から始めればよいでしょうか。

まず取り組みやすいのは、「振り返りの機会」を意図的に作ることです。全社的な制度変更は時間がかかりますが、管理職レベルでも実践できることがあります。

例えば、部門の定例会議で「連休中に気づいたこと」を共有する時間を設けてみるのはいかがでしょうか。ただし、これは査定や評価のためではなく、純粋にチームの方向性を確認するためのものとして位置づけることが重要です。

また、社員との1on1の機会があるなら、「今、一番やりがいを感じている業務は何か」「逆に、もっと改善できそうだと思う部分はあるか」といった前向きな質問から始めてみることをお勧めします。

大切なのは、社員の声に耳を傾け、それを会社の成長に活かそうとする姿勢を示すことです。完璧な制度や仕組みがなくても、「この会社は自分のことを大切に考えてくれている」という実感があれば、多くの問題は改善に向かいます。

来年のGW明けに「今年は退職者が出なかった」「むしろチームが結束した」と言えるよう、今日からできる小さな一歩を踏み出してみてはいかがでしょうか。

関連記事

error: Content is protected !!